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32  英国の玉子の選び方

みなさん、こんにちは。前々回の鶏肉の選び方にひきつづき、今月は玉子について書きます。

自宅の庭の一角で鶏を数羽飼っている友人の話によれば、鶏は日照時間によって玉子の産み方がかわるとか。日照時間の長い夏はコンスタントに1日1ヶ、時には2ヶ産み、日照時間の短い冬は産まない日もあるんだそうです。その体内時計を利用して、バッテリーヘンは大きな飼育小屋に最高4万羽一緒に入れられ、狭いケージで1日21hも人工光をあてられて最大限に玉子を産むように仕組まれています。まるで工業製品の生産のようですね。それがFresh Eggsと書かれた玉子ケースに入っているもので、英国内で消費される玉子の62%にあたります。

他には、Barn Eggs(4%)は、大きな飼育小屋に放し飼いになっており、とまり木や巣箱などもあるとはいえ、依然、満席のフットボールテラス状の混み具合。

Free Range Eggs(28%)は、同じく大きな飼育小屋に放し飼いになっており(最高1万6千羽まで)外気にふれる場所へのアクセスもありとはいえ、くちばしの先が切られる処置がされているケースも、抗生物質や成長促進剤などのえさを食べている可能性もあり。

Organic Eggs(6%)は、くちばしは自然なまま、えさもオーガニック、戸外へのアクセスもありで、 抗生物質などは必要なケースのみ、とされています。

私が来英しました94年頃はサルモネラ菌に毒された玉子を食べて食中毒にかかった方のお話も時々耳にしていましたが、98年にBritish Lion Eggsのマークができて、そのスタンプのついた玉子を産む鶏にはサルモネラ菌のワクチンの義務付けがされているので、あまり聞かなくなってきました。(スーパーで買うほとんどの玉子にはこのスタンプがついています。) 

日本では賞味期限が短いのは、生食を意識してあるからだそうです。私はスーパーで玉子を選ぶ際には、まずできるだけBest Beforeの日付けが先の日のを選び、そして、たまかけごはんを食べたいときは、割ってみたときにだら〜っと見るからに新鮮そうでない時以外は、殺菌効果のあるわさびとおしょうゆを一緒に溶き入れてGOです。小さなお子さん、お年を召された方、妊婦さん、体力の落ちている時は避けられた方が賢明ですが。。。(笑)

玉子は、白身、又は溶き卵にすれば冷凍できます。だちょうの玉子もこれでOKですよ〜。(参考:FOOD What are we really eating? Pocket issue社)

 

では今月は、ほっこりと懐かしい親子丼を作りましょう。お鍋にだし汁150ml、しょうゆ大さじ4 ½、みりん大さじ2、お酒大さじ1 ½、ライトブラウンシュガー大さじ1と、玉ねぎ(小)の薄切り2ヶ分を入れて中火にかけます。沸騰して玉ねぎが柔らかくなれば、皮をとって一口大に切ったチキンThigh(もも肉)3切れ(正味300g)を加えます。火が通ったら溶き卵3ヶ分を回し入れ、斜めに切ったスプリングオニオン3〜4本を加えて、火をとめフタをして、火がとおればできあがり。ごはんにのせて、のりや七味をふって召し上がれ。

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