28 さぁ一時帰国、その前に・・・
いよいよ、夏休み。今年は春からの火山灰の懸念もあるとはいえ、日本へ一時帰国される方も多いことでしょう。
母子だけでお帰りになる場合も多々あると思いますが、さて、そんな時に残されたお父さんはどのようにお食事されていますか?
英国人のご主人ですと、なんとかしのいで頂けるかもしれませんが、日本人のご主人の場合、日本のコンビニもファミレスもない英国では、気軽な中食、外食がしづらいですね。職場や家の近所に日本食レストランがある方はまだしも、そうでない方にとっては、Fish&Chips、ケバブ、中華、インディアンのTake Away頼みとなるでしょうか。
友人の中には、自分が不在の2w分全ての夕食を作り置き冷凍していく、とおっしゃる見上げた方もいらっしゃるのですが、ま、そこまではできなくても、留守を守るお父さんにせめて1食でも作り置きしてあげられるといいですね。前日や旅立つ日にたっぷりのおでんや鍋物、カレーなどを作っておいて、あとはお鍋をあたためるだけにしておくと、まず2日間くらいはしのげるでしょうか。(特に気温が高いこのシーズンは、鍋ごと冷蔵保存するか、1日に一度は必ず火を入れるようにしましょう。)
冷凍するなら、ご存知の方も多いと思いますが、まずはご飯がおすすめです。炊きたてのごはんをあったかいまま厚さを薄目にしてラップで包むか、おにぎりにして包んで冷まし、冷凍しましょう。チャーハンや炊き込みご飯、ピラフももちろんOKです。解凍は凍ったまま、レンジであたためると炊きたての感じになります。他には、お好み焼き、ハンバーグ、フライもの全般、パスタ用ミートソース、ドライカレー、ラーメン用に焼き豚や煮豚、甘辛く味つけしたひき肉のそぼろ、煮魚に焼き魚なども大丈夫です。必ず完全に冷ましてから小分けにして、ラップでぴったりと包むか、ジップロックに入れてできるだけ空気を抜くようにして冷凍しましょう。ステンレスのバットもしくはビスケットの缶のフタにのせて冷凍庫に入れると、凍るスピードが断然早いのでおすすめです。
最近はまめな男性も多く、結構ちゃっちゃっとお作りになる方も多いようですが、料理しない男性にとってハードルとなるのは、鍋釜お皿など食後の後片づけだそうです。しかし、食洗機の普及率が高い英国ではこれはチャンス!
次回、ご帰国の際にはお父さん用に 1)食洗機の使い方をしっかり書き置き、2)ノンスティックのフライパンと木べらを用意し、3)基本調味料を調理台のそばに出しておき、4)英国人のご主人には、Jamie Oliver系かDelia Smithの How to Cheat、日本人のご主人にはケンタロウかコウケンテツの本(男の人が好きそうなガッツリ系あり、しかも作りやすい、わかりやすい)をご準備されて、優雅に旅立ちといたしましょうか。帰ってきた日には、もしかしてお父さん特製の1品が用意されているかも?!(その時はオイシイオイシイ〜と褒めちぎり、次回へとつなげましょう!笑)
さて、今月は市販のルーなしでも作れる日本のビーフカレーを作ってみませんか。大きい鍋にオイル少々を熱し、にんにく1片のみじん切りとタマネギ大2ヶの薄切りをフタをしながら蒸し炒めします。タマネギが透き通ってやわらかくなれば、2.3cm角に切って塩こしょうした牛肉500gも一緒に炒め、水1LとKallo社のOrganic Beef Stock Cube2ヶ、ベイリーフ1枚を加えて、途中あく取りしながら、コトコトお肉が柔らかくなるまで煮込みます。次に、人参約200g、パースニップやじゃがいも約350g、好みでマッシュルーム少々を加えて柔らかく煮ます。その間に、小鍋にオイル大さじ4、プレーンフラワー70gを入れてよく混ぜ合わせながら、弱めの中火で熱し、白いフラワーが濃いきつね色になれば火をとめて約7−8分おき、カレー粉(Mild Madras Curry Powderを使用)大さじ4を加えてカレールーを作ります。それを煮込みの鍋の方へ、少しずつ溶き入れたら、おろししょうが20g、おろしりんご半個分、はちみつ大さじ1、ウスターソース大さじ3〜4、トマトケチャップ大さじ3、シーソルト小さじ2〜3を加え、時々混ぜながら、弱火で約20−30分煮込めばできあがり。(翌日まで寝かせると更においしくなりますよ。)辛いのがお好きな方は、チリパウダー適量をカレー粉に加えて調節してくださいね。では、どうぞ楽しい夏をお過ごしください。
写真2:らっきょうの代わりに、ビネガーを捨ててダークブラウンシュガー適量でマリネしたピックルドオニオンを添えて、めしあがれ。